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植物にも心は通じるが他人には邪心がなあ。
10年ほど前のこと神さんが丹精して貯めた金でつくった、まだ数十年は手いらずで住めたわが家、取り壊し建替えを行政から伝えられ、苦渋の選択で現在の自宅が誕生した。

建物を守るように床下に大きく根を張り育った青桐、こ奴植えたわけでなく戸袋脇に自然発生、雨戸の閉会に邪魔とわが神さん、若木の頃数回折っては捨てるの繰返し、見かねた俺っち『そのままにしてたら』に放置。以後外から雨戸閉めを諦め、閉開は家中からとなったが、面倒でも戸締まりは家中からするもので納得。

青桐の育ちは早くたくましい生命力、喜び勇んだか育ちの早いことあれよあれよで大きくなり、暑さの夏は日よけになり、冬になると落葉し暖かい日差しを遮ることなく、大きく育った葉は通りがかりの他人から、『大きな葉ですねえ』と賛辞の大役立ち、あたかも俺っちと共住を喜んでるかのようだった。

昔なら悪代官、時代かわって地方行政、血も涙もない権化が取り壊した家跡、床下大きく根を張り巡らし、我が家を守ってたかのような青桐眺め、お前も不憫な奴よのう、庭無い我が家では育てられない、広い田舎庭先を移植先にしてやるわと、青梅の弟勇宅庭先を移植先に頼んだ。

以来9年経過、青桐が花を咲かせたよと青梅の田の神から便りあり、『花が咲いた?』と神が『桐子も大人になったんだよ』だと。昨日一走り『桐子よかったなあ』と伝えてきたが、遠くから携帯で写真撮っただけじゃんダメぼ、もっと幹に手を触れ心を伝えるべきだったと反省、スキンシップだよ、なら、いいさもう一度行くさ。

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